【CDL 2021】Call of Duty League 全12チーム一覧・ロスター紹介
今回は Call of Duty の本場であるアメリカのトップリーグ Call of Duty League(以下,CDL)の全 12チームとメンバーの紹介をすることにする.
※ BOCW シーズンは 8 月 23 日の Championship Tournament をもって終了した.次回作 Vanguard シーズンはおよそ半年後にスタートする予定となる.
【更新履歴】
06/01 Stage 4 開始に伴なったスタメン変更を反映.
06/29 Stage 4 Major Tournament 時のロスターを反映.
07/16 Stage 5 開始に伴ったスタメン変更を反映.
08/24 Championship Tournament のスタメンを反映.
概要
CDLはフランチャイズされたプロチーム12団体が優勝を目指して戦うリーグである.
シーズン中は1ヶ月弱を1つのStageと呼び,Stageの間は基本的に総当たりの形で試合が行われている.
ルールは公式ルールに,プロ達による独自ルールであるGAを加えた形となっている.
試合はHARDPOINT・SnD・CONTROL・HARDPOINT・SnDの5マップ制で,先に3マップ取ったチームの勝利となる.(SnD = Search & Destroy)
Stage最終週には,そのStage内での獲得ポイント数に応じて組まれたトーナメント表に基づいてMajor Tournamentというものが開催される.
見事にトーナメント優勝を果たしたチームには賞金約2000万円,準優勝のチームには約500万円が授与される.
シーズンの最後にはChampionship Tournamentというシーズンの王者を決定するトーナメントが開催される.
Championship Tournamentで優勝すると約1億2千万円の賞金を獲得できる.
チームの構成
チームの選手は基本的に4人のスタメン(作品によっては5人)とベンチに数人のような構成である.
まれにベンチとスタメンの入れ替えが発生するが,連携が乱れて戦績が安定しなくなるため,入れ替えが起こるとしてもStageの区切りのタイミングになることが多い.
ベンチの選手はCall of Duty Challengersというワンランク下の世界のチームに貸し出されたり,個人で配信活動をしたりしている.
また,BOCWではSMG2人・AR2人という構成にするのが基本である.
選手のタイプと役割
それぞれの選手はチーム内で担当する武器種や立ち回りが決まっている.
SMGの選手・ARの選手はその名の通り,SMGを持つ選手とARを持つ選手のことである.
FLEXの選手はSMG・ARのどちらの立ち回りもできる選手のことで,チーム内の武器種のバランス,ゲームのルールやマップによってどちらの武器を持つか決める.
例えば,基本的にはチーム内でSMG2人・AR2人になるようになっているが,ARが強い CHECKMATEではAR3人にしたり,SMGが強いAPOCALYPSEではSMG3人にしたりする.
また,スタメンの変化で武器種ごとの人数のバランスが崩れたときもFLEXの選手が武器を変えて調整する.
全12チームとメンバー紹介
ではここからいよいよチームとそのメンバーの紹介に入る.
順番としてはこの記事を書いている段階でのCDLポイントのランキング順とするが,現時点でのランキングとは順番が異なる可能性が高いので悪しからず.
1. Atlanta FaZe(アトランタ・フェイズ)
Atlanta FaZeは圧倒的な強さを誇り,BOCWシーズンの王者に輝いたチームである.愛称はFaZe.
チームメンバー全員がCDLトップクラスに強力な選手であり,Simpは本作のMVP,aBeZyはチャンピオンシップトーナメントのMVPを獲得している.
メンバー
ArcitysはAtlanta FaZeのリーダーであり,ARの扱いが抜群に上手い選手である.Seattle SurgeのPrestiniiとは双子の兄弟.
CelliumはFLEX ARとして非常に優秀な選手である.SnDが特に得意な頭脳派の選手ではあるが,射線の通し方や撃ち合い方も非常に上手く,完璧と言って差し支えない選手である.シーズンMVP候補.
aBeZyはアグレッシブな立ち回りが特徴のSMGプレイヤーである.キャラコンと撃ち合いの能力がCDLトップクラスに高い.チャンピオンシップのMVPであり,シーズンMVP 候補.
SimpはCDLのSMGプレイヤーとして最強と謳われている選手である.流れるような連続キル・遠距離でARに撃ち勝つ等,息を吸うようにスーパープレーを連発する.シーズンMVPを獲得.
2. Dallas Empire(ダラス・エンパイア)
Dallas Empireは前作CoD: MWの世界王者に輝いた非常に強力なチームだ.愛称は Dallas.
シリーズ通してAtlanta FaZeに続く強チームであったが,毎Stage優勝には一歩届かず悔しい思いをしているチームでもある.
ロスター変更等で一時期戦績が振るわなかった時期があったが,LA Guerrilasから移籍してきたVividが大活躍しており,終盤はかなり良い戦績を収めている.チャンピオンシップでは 3位.
メンバー
Shotzzyは元Halo世界チャンピオンという経歴をもつ,キャラコンと撃ち合いの強さが特徴のSMGプレイヤーだ.身体能力が非常に高く,エイムを合わせる速度や撃ち始める速度などが非常に速い.
C6はCoDプロ歴が非常に長いベテランの選手だ.ARの扱いが上手く,御年27だがまだまだ現役である.世界に3人しかいない3度の世界王者経験者の1人である.
iLLeyはFaZeのCellium同様,頭脳派プレイとSnDの強さが特徴の選手だ.撃ち合いも強いが,正確な射撃力と予測力を用いた緻密なプレーが目立つ.
Vivid はLA Guerrilla というチームのベンチにいたルーキーの選手でSMGの選手だ.移籍初期はあまり戦績が振るわなかったものの,終盤はとてもよい活躍をしており,低迷していたDallas Empireを再び強チームに返り咲かせた立役者でもある.
3. Optic Chicago(オプティック・シカゴ)
Optic ChicagoはCDLで最も有名な選手であるScump率いる超人気チームで,実力も非常に高い.愛称はOptic,OG等.
Chicago HuntsmanというチームとOptic Gamingというチームが融合して現在のOptic Chicagoとなっている.
個人技のレベルや連携力が非常に高いチームではあるが,実力的にトップ集団からは一歩引いた位置におり,これにはリーダーのScumpも頭を悩ませている.
メンバー
FormaLは鋭いエイムが特徴のARの選手だ.Haloでプロゲーマーのキャリアを積み,CoD界にやってきた経歴を持つ.Scumpとは長いこと同じチームで戦ってきた仲であり,この2人の組み合わせはT2Pという愛称で親しまれている.
Dashyは全ての武器を完璧に使いこなす完璧選手だ.今作ではARを持っているが,ARとしてはかなりアグレッシブな立ち回りをする.今作は調子の波が激しく,Optic Chicagoが勝てるかどうかは彼の調子にかかっている.
Envoy はSMGの機動力を活かした裏取り等,クレバーで巧妙な戦術を得意とする選手だ.SMGで味のあるプレイをしたかったらEnvoyのプレイから学ぶとよい.Optic Chicagoの中では最も活躍しているプレイヤーである.
Scump はCDLで最も有名で非常に人気の高い選手だ.大ベテランの選手であり,SMGの扱いに長けている.Youtubeチャンネルの登録者,Twitterのフォロワー数共に200万人を超えており,"King"の愛称で親しまれている.
4. New York Subliners(ニューヨーク・サブライナーズ)
New York Sublinersは御年29の大ベテランであるClayster率いる実力派チームだ.愛称はNYSL(エヌワイエスエル).
フランス出身の非常に強力なSMGプレイヤーであるHyDraが移籍してきてから戦績がうなぎ上りであり,優勝こそなかったものの,Atlanta FaZeを下しての決勝進出経験をもつ.
メンバー
AsimはAR・SMGどちらもかなり高いレベルで使いこなす万能選手だ.調子のいいときはスーパープレイを連発するため,見ていて楽しい選手である.
ClaysterはC6と同様に3度の世界王者を経験している大ベテランの選手で,ARの扱いに長けている.非常に感情豊かな選手で,ブチギレている姿が散見される.
HyDraはフランス出身のルーキーSMGプレイヤーだ.OpticのEnvoy同様クレバーな立ち回りが得意な選手であり,非常に強力な選手.
Mack はSMGもARも十分に使いこなせる万能選手だ.あまり派手な選手ではないのだが,冷静なプレイでチームを支えている.NYSLの強さはこの選手によるところも大きい.
5. Toronto Ultra(トロント・ウルトラ)
Toronto UltraはStage 2以降ノリにのっている非常に強力なチームだ.愛称はUltra.
初期の頃はあまり目立ったチームではなかったものの,現時点ではAtlanta FaZeに並ぶ最強チームの一角である.
ヨーロッパの英雄ことBanceが率いるヨーロッパ圏出身の選手で構成されたチームであり,個人技のレベル・連携力が非常に高く,一度優勝もしている.チャンピオンシップは準優勝.
特にFLEX ARのCammyは恐らく今作で最も強い選手である.
メンバー
BanceはToronto Ultraのリーダーであり,試合中の司令塔IGL(In Game Leader)でもあるSMGプレイヤーだ.長身でルックスもかなりいい.
Cammyは今作最強の選手だ.SMG・ARどちらをもってもとんでもなく強い.Toronto Ultraは何度もCammyに救われている.
InsightはStage 2の途中からスタメン入りしてきたルーキー選手だ.射線の通し方がトップクラスであり,ルーキーではあるがARとしては最強格の1人.
CleanXはFaZeのaBezyやDallasのShotzzy のように非常に巧みなキャラコンが特徴の SMGプレイヤーだ.滅茶苦茶に強い.CleanXの視点は情報量が多すぎて目が回る.
6. Los Angels Thieves(ロサンゼルス・シーヴス)
Los Angels Thievesはメンバ全員が高水準な個人技を持つチームだ.愛称はThieves.
メンバーだけ見ると非常に強力なのだが,ロスター変更が頻繁に行われているため,戦績があまり振るわない状況が続いている.
Stage 5からは調子の悪いTjHaLy・アデロールとの葛藤を公表したHukeに代わり,Johnという選手がスタメン入り.
メンバー
KennyはARでありながら非常にアグレッシブな動きをする, OpticのDashyに似た動きをする選手だ.Krig 6とは思えないほどフィジカルも強く,今作最強格の 1人.
DrazahはStage 3あたりでスタメン入りしたルーキー寄りの選手だ.スタメン入りした当初はARを持っていたが,色々なロスターチェンジの結果,現在はSMGを持っている.プレイのレベルはかなり高め.
JohnはStage 5からスタメン入りした競技シーン歴の長い選手だ.プレイスタイルはかなりアグレッシブなSMGで,HukeやPrestinniといった選手に近い.
SlasheRはARの扱いに長けたベテランプレイヤーだ.初期のLA Thievesのスタメンだったが,Drazah・Venomのスタメン入りにより一度ベンチ入りしていた.Stage 4の途中から再びスタメン入りし,ベテランの意地を見せている.
7. Minnesota Rokkr(ミネソタ・ロッカー)
Minnesota Rokkrは今作始まってからずっと調子のいい強力なチームだ.愛称はRokkr.
非常にバランスの良いチームで,個人技,連携,どれをとっても高水準なチームであるが,トップ集団からは一歩引けを取っているのが現状である.
Stage 5のMajor Tournamentで覚醒し,FaZe・Dallas・UltraのTop 3チームをなぎ倒して優勝してしまった.決勝は 0-4 から5ゲーム連取という大逆転勝ちであり,CoDの歴史に名を残す結果となった.
メンバー
MajorManiakはARの選手であり,非常に強力な選手だ.個人的にCDLのARの選手としてTop 5には入ると思う.
Attachは今作非常に調子のいいSMGプレイヤーだ.若く見えるがかなりベテランの選手で,日本のCoDプロシーンにも興味を示している親日家でもある.
StandyはルーキーのSMG Playerだ.荒削り感はあるが,かなり思い切ったプレイでチームを勝利に導いている.
PriestahhはFLEXとして非常に優秀な選手だ.ここぞというときに強い.Seattle SurgeのPrestinniと名前が似ているので間違えないように.
8. Los Angels Guerrillas(ロサンゼルス・ゲリラ)
Los Angels Guerrillasは現在非常に調子が悪く,個人的には弱チームの 1つだと思うチームである.愛称はLAG(エルエージー).
メンバーは基本的にベテラン選手で構成されており,シーズン前半では程よく強かったのだが,現在は非常に調子が悪く,正直弱い.現在Dallas Empireで大活躍中のVividをスタメンから外したのもかなり大きかった.
個人技的にもAssault以外は普通といった感じであり,系列のアカデミーチームにも練習試合でボコされている状況なので,来シーズンからは大きく選手が変わることが予想される.
メンバー
Apathy はかなりベテランのSMG Playerで,非常に厄介なプレイをすることで有名な選手だ.御年27ということで私生活では子育てに奮闘中であり,パパシーと呼ばれることもあるとかないとか.愛称は Father Ap.
Assaultは名前の通りARの扱いに長けた選手だ.しかし,実はSMGも使いこなせるFLEXの選手である.
MentaLはStage 5からスタメン入りしたSMGの選手だ.長いことLAGのベンチ・アカデミーにいた選手だったが,ようやくスタメン入りを果たした.今後の活躍に期待である.
SiLLyは非常に優秀なFLEXとして有名な選手だ.The FLEXというような立ち回りをする.
9. Florida Mutineers(フロリダ・ミューティニアーズ)
Florida MutineersはARの2人が非常に強力なのが特徴のチームだ.愛称はFlorida.
Owakening・SkyzというAR最強格が 2人そろっており,SMG陣も十分強力なのだが,ポイント的にはあまり芳しくない戦績となっている.
メンバー
OwakeningはARとして非常に強力な選手だ.ARとして最強格の 1人であることは間違いない.愛称はBig Wake.
SkyzはOwakening同様ARとして化け物選手である.Florida Mutineersとは膨大な年俸で3年契約をしている.
HavokはSMGの選手だ.割と昔から競技シーンで活躍しており,エイム力・リコイル制御力に優れる.
NeptuneはHalo出身のルーキーで,うねうねとしたキャラコン・視点操作が特徴の選手だ.
10. Paris Legion(パリス・リージョン)
Paris LegionはCDLでヨーロッパ圏を本拠地とした数少ないチームの 1つだ.愛称はLegion.
メンバー
Skrapzは割と何でもできるARの選手だ.いろいろあったが現在はSMGを持っている.wuskinという双子の兄弟もCoDの競技シーンで活躍している.
ZaptiusはRondon Loyal RavensからきたSMGの選手だ.特徴は薄いが結構うまい.
AquAはARとして非常に強力な選手だ.恐らくParis Legionを引っ張っていってるのはこの選手だろう.
TempはLA Thievesからきた選手だ.決して弱い選手ではないが,LA Thieves内では目立った活躍がなかったためParis Legionでの活躍に期待だ.
11. Seattle Surge(シアトル・サージ)
Seattle Surgeは個人技のレベルが高く,ベテランの選手で構成されたチームだ.愛称は Surge.
個人技はCDLの中でもトップクラスの選手がほとんどなので,なぜあまり勝てていないのかが非常に疑問なチームである.
LAN大会で強いという謎の習性があり,LANで開催されたStage 5 Major TournamentではあのAtlanta FaZeに勝利するという快挙を見せた.
メンバー
OctaneはAR最強と呼ばれていることで有名な選手だ.ARと聞くと真っ先に思い浮かぶのはこの選手である.ちなみにSam Larew(サム・ラルー)という本名もなぜかよく聞く.
PrestinniはSMGとして非常にアグレッシブな立ち回りが魅力的な選手だ.隙あらば前線を押し上げ,そんなところまでよく上がれたなと思うほど敵のリスに近い位置で暴れているのをよく見る.Atlanta FaZeのArcitysとは双子の兄弟.
ClassicはParis LegionからきたSMGの選手で,Loonyの代わりにスタメン入りした.クレバーな立ち回りが特徴.
GunlessはCDLで最も個人技が優れていると言われている選手で,FLEXとして名高い.ルックスはかなりイケているが,日本のアニメが大好きなオタクでもある.
12. London Royal Ravens(ロンドン・ロイヤルレイヴンス)
London Loyal Ravensは大規模なロスターチェンジがあったことで有名なチームだ.愛称はRavens.
色々なメンバー編成を経て,現在では上の画像の4名がスタメンになっている.
メンバー
AfroはStage 4からスタメン入りしたルーキーの選手で,SMG Playerだ.エイムがめちゃくちゃいい.
PaulEhxはStage 3からスタメン入りしたARの選手だ.正直かなり上手い.ちなみに AfroもPaulEhxも19才だが,どうみてもそうは見えない.海外の選手はそういうパターンが非常に多い.
SeanyはStage 1からスタメンに居続けている非常に強力なARの選手だ.他のチームのARの選手と比較しても十分に上手い.
AlexxはStage 4から再びスタメン入りしたSMGの選手だ.もともと普通に強かったので,いつかスタメンに復帰するだろうと思っていたら案の定復帰した.
以上がCDL全12チームの紹介となる.
パワーランキング
筆者から見た12チームの現時点でのパワーランキングは次の通りである.
強
- Atlanta FaZe
- Toronto Ultra
- Dallas Empire
やや強
- Minnesota Rokkr
- New York Subliners
- Optic Chicago
普通
- Florida Mutinners
- Los Angels Thieves
弱
- Seattle Surge
- Paris Legion
最弱
- Los Angels Guerrillas
- London Royal Ravens
また,筆者が個人的にとりわけ強い・上手いと思う選手をロール別に紹介する.
AR
- Insight(Toronto Ultra)
- MajorManiak(Minnesota Rokkr)
- Kenny(LA Thieves)
- Skyz(Florida Mutinners)
- Seany(London Royal Ravens)
SMG
- aBeZy(Atlanta FaZe)
- Simp(Atlanta FaZe)
- Shottzy(Dallas Empire)
- CleanX(Toronto Ultra)
- HyDra(New York Subliners)
- Envoy(Optic Chicago)
FLEX
- Cellium(Atlanta FaZe)
- Mack(New York Subliners)
- Cammy(Toronto Ultra)
- Drazah(LA Thieves)
- Priestahh(Minnesota Rokkr)
- PaulEhx(London Royal Ravens)
最後に
今回はCDL 2021の全チームとそのロスターについて紹介した.
この記事をきっかけにCDLがより広まれば幸いである.
CDLは公式のYoutubeチャンネルでシーズン中であれば毎日のように試合が放送・投稿されているので,この情報をもとにチェックしてみてほしい.
また,最近ロスターが大きく変化するケースも多いので,ある程度の頻度でメンバーは更新していく予定である.
以上.
【CoD: BOCW】リーグプレイのすゝめ
前書き
現在最新作 Black Ops Cold War の「リーグプレイ」をメインで楽しんでいるCoD民は日本にどれくらいいるのだろうか?
リーグプレイは通常のマルチプレイヤーモードとは違い,esports の片鱗に手軽に触れられる素晴らしいゲームモードだ.
なのにも関わらず,どうにも人口が異常に少ないように思える.マッチングは異様に長いし,海外部屋に放り込まれるケースも多い.
Youtube の BOCW に関する動画のコメント欄では,公開マッチで猛威を振るっているタクティカルライフル,ライトマシンガン,ショットガンなどのナーフを求める民が蔓延っているのが散見される.
そういう人々は自らが忌み嫌っている武器種が公式ルールとして禁止されているゲームモードがあることを知らないのだろうか.それとも知っているのにリーグプレイに何らかの偏見があってプレイに踏み切れないのだろうか.
この記事はそういう人たちに向けてリーグプレイの素晴らしさを説き,リーグプレイの人口を増やすことを目的としている.
また,リーグプレイを通じて「Call of Duty League」という世界最高峰のプロリーグに興味を持つ人が出てくればなお良い.
リーグプレイの概要
リーグプレイは通常のマルチプレイヤーモードとは大きく異なり,ルールは esports 公式大会に準ずる.ここでは目立った仕様を紹介する.
① 4 vs 4
通常のマルチプレイヤーモードが 6 vs 6 のモードが多いのに対して,リーグプレイは 4 vs 4 となっている.
チームの人数が減ることでプレイヤー1人ひとりにかかる責任はより重くなる.
自身のキル・デスが試合の勝敗に直結する緊張感は通常マルチでは味わえない.
② HARDPOINT,CONTROL,SEARCH & DESTROY のみ
リーグプレイでは上記の3つのゲームルールのみで試合が行われる.
この3種類は競技性が非常に高く,実際に esports として採用されているのもこの3ルールである.
また,以下のマップのみが使用される.
- HARDPOINT:CHECKMATE,GARRISON,MOSCOW,RAID,APOCALYPSE
- CONTROL:CHECKMATE,GARISSON,RAID
- S & D:MOSCOW,RAID,MIAMI,EXPRESS,STANDOFF
③ 武器,アタッチメント,装備,PERK に制限有り
リーグプレイでは試合の競技性を保つために多くの禁止制限が存在する.使用できないロードアウトは以下の通り.
- 武器:TR,LMG,SG,ランチャー,特殊
- アタッチメント:サプレッサー,ダメージアップ系バレル,ステディエイムレーザー以外のボディ,ハンドガンのデュアルストック
- 装備:スティムショット,デコイ,モロトフ,C4,トマホーク
- PERK:パラノイア,フォワードインテル,トラッカー,ガンホー,ゴースト
- フィールドアップグレード:センサーマイン,フィールドマイク,ガスマイン,ジャマー
- ワイルドカード:デンジャークロース
④ スコアストリーク制限
スコアストリークは「砲撃」「巡航ミサイル」の2つで固定されていて編集できない.
また,ストリークが貯まりきる前にデスしてしまうと貯まっていたスコアはリセットされる.
一度貯まってしまえば,デスした後も使用可能である.
スコア的には7キルストリークで砲撃,8キルストリークで巡航ミサイルが使用可能になる.
⑤ ラダー,スキルランクの仕様
プレイヤーはラダーと呼ばれる50人1組のグループに割り当てられ,その中でラダーポイントを競い合う.
試合に勝利するとラダーポイントを獲得し,敗北すると失う.
ラダー終了時に保持しているポイント数の順位によって,獲得する経験値が変わる.
宝石のような形をしたアイコンで経験値は表現されており,一定数たまるとレベルアップする.(しかし,レベルアップしても特に何も起こらないのであまり意味はない.)
ラダーは3日ごとに再び振り分けられ,ラダーリセット後の1マッチでスキルランクが決まる.
スキルレーティングにおいて上位50%以上に入るとアイコンに宝石のマークがつく.
その上位50%の中でも4つのランクに分かれており,宝石の色が変わる.
何をもとにスキルレーティングが行われているかは非常に曖昧である.
自分もエリート,エキスパート,アドバンスの間を行ったり来たりしており,このスキルランクもそこまで意識する必要はないのではないかと思う.
ただ,マスターに関しては例外であり,現プロ・元プロ・アマ等 e-sports の経験のある人かそれに匹敵する猛者のみが到達可能なランク帯である.
また,宝石がない下位50%のコンペティターのランクは通常マルチの公開マッチレベルのプレイヤーが集まっているランク帯なので,もしコンペティターになってしまった方はプロのプレイ動画などを参考に練習して,一刻も早く脱出すべきである.
同ランク帯のプレイヤーとマッチングしやすい傾向はあるが,普通に他のランク帯のプレイヤーともマッチする.
リーグプレイの目立った仕様はこんなところである.
リーグプレイの良いところ
以上の仕様から,リーグプレイが優れている点を挙げる.
① 競技性・技能水準の高さ
リーグプレイは esports のルールにのっとっていることから,競技性の高さが確保されている.それに応じて,プレイヤーの質も高いように思える.
武器種の制限があるため撃ち合いは公平に近いし,スティムショットが使えないため慎重な立ち回りが要求される.
リーグプレイで勝つためには,マップへの理解,味方との連携,細やかなテクニック,的確な操作などが求められる.
そのため,リーグプレイ自体がプレイヤーのスキル向上に貢献しており,そうして成長した上手いプレイヤーがリーグプレイの質を上げている.
自分自身,リーグプレイを始める前と後では実力に大きな差があるのがよくわかる.
② プロシーンへの関心につながる
リーグプレイで勝てるようになりたければ,同様のルールでプレイしているトッププロ達の試合を見て勉強するのが最も良い.
プロの立ち回りから学べることは非常に多い.
特に世界最高峰のリーグである Call of Duty League を見ることをお勧めする.
英語ではあるが公式 Youtube チャンネルでいくらでもプロの試合を観戦可能である.
プロシーンへの関心が高まることはプレイヤーの質の向上にもつながり,日本では知名度の低い esports というジャンルの発展にも寄与する.
リーグプレイの悪いところ
とはいえリーグプレイにも褒め難い点は存在する.
① マッチングの遅さ
もともとスキルランクをある程度考慮しながらのマッチングである上に人口が少ないため,マッチングには通常のマルチの数倍の時間がかかる.
正直言ってこれは仕方がないと言える.
※最近はやや改善されてきた感覚がある.
② ping値の高さ
人口の少なさは時にping値の高さにつながる.
国内でマッチングしなければ海外のプレイヤーとマッチングする.
その場合,ロビーがどちらの国にあるサーバーのものかという試合の内容以前の段階で有利不利が生じる.
ping値は遅延を表す値であり,この値が大きければ大きいほど画面に表示されている世界は実際より遅れたものとなるため,弾が当たらない・高確率で撃ち負けるなどの現象が発生する.
※基本的に夜10時から深夜にかけての時間帯以外ではアジア鯖でマッチングすることは滅多になく,海外鯖で150msくらいのpingで戦うことになる.(アジア鯖だと10~15ms)
③ 途中抜けによる影響が大きい
リーグプレイでは途中抜けしたプレイヤーの枠は埋め直されない.
マナーの悪いプレイヤーが途中抜けしたり,回線の影響で落ちてしまったプレイヤーがいたりすると,残りの試合は 3 vs 4 という圧倒的不利の状態で進み,大方敗北する.
リスポーンの無い S & D ならまだ立て直しが可能だが,他の2つのルールでは大概敗北を意味する.
とはいえ,途中参加を許してしまうとゲームとしての質が下がるので,中々難しい問題ではある.
※最近のアップデートで試合開始直後に途中抜けが発生した場合,試合が強制的にキャンセルされる仕様になった.よい改善である.
④ 手軽ではあるが気軽ではない
前書きで「リーグプレイは esports の片鱗に手軽に触れられる」と記したが,これは気軽という言葉には変換できない.
公開マッチの NUKETOWN のようにとりあえずの暇つぶしとして気軽にやってよいゲームモードではないことは今までの説明からわかるだろう.
リーグプレイをするからにはあくまでも勝利を求め,真剣にプレイする必要がある.それがマナーだからだ.
必要ならばゲーム環境や使用するデバイスを整えることも重要である.
そして,この気軽にプレイできないという点が人口が増えない要因の1つであることは否めない.
しかしこれはゲームモードとしての性質上仕方のないことであるし,民度が低くなるよりはマシである.
以上が現状のリーグプレイで発生している問題である.①と②のような問題は人口の増加で解消可能である.
リーグプレイを始める上での注意点
ここまでこの記事を読み進めた人は恐らく,リーグプレイに興味を持ってくれた非常に見込みのある人だろうが,始める上で少し知っておくべきことがある.
Gentleman's Agreements (GA)について
esports としての CoD に精通している人なら知っているものの1つに GA がある.
これは海外のトッププロが協議によって独自に定めた非公式の禁止制限ルールである.
例えば AR の「AK-47」は AR の中では頭1つ抜けた性能をしているため,プロシーンでは禁止されている.
最近では同じく AR の「XM4」が禁止されたことで過剰な制限ではないかとトッププロの間でも物議を醸した.
GAとして定められている制限はかなり多いが,プロ自体は公式のルールで非公式のルールをリストアップすることが禁止されているため,GA の正確な内容は SNS などで情報を集めるしかない状況である.
そんな GA だが,リーグプレイをプレイしている者の中には自分のようにプロシーンに少なからず影響を受けている者がおり,そういうプレイヤーはプロと同様の環境で試合を楽しみたいと考えるため,リーグプレイにおいても GA に従っているケースがある.
当然ながらリーグプレイにおいて GA に従わなければいけない決まりなどないし,この記事を読んでいる人にそれを強制する気もないが,少なからずそういうプレイヤーがいることは覚えておいた方がいいだろう.
かくいう自分もその1人であり,GA 対象の武器を使ったプレイヤーに撃ち負けると,本来は勝てていたかもしれないとほんの少しやるせない気持ちになる.
ここで,参考までに3/15時点での GA リストをまとめる.
- XM4(AR)
- AK-47(AR)
- KSP 45(SMG)
- 1911(Pistol)
- Magnum(Pistol)
- SR 全て
- シーズン追加武器全て(LC10等)
- サーマルサイト
- AR におけるアイアンサイト
- ボディアタッチメント
- AK-74u(SMG)のマガジン
- パークグリード(ワイルドカード)
- ロウブレーカーをつけてのメイン武器2丁持ち
- アサシン(PERK)
- ギアヘッド(PERK)
- フラググレネード(リーサル)
- スタングレネード(タクティカル)
- スモークグレネード(タクティカル)
- トロフィーシステムはチーム内で3つまで
- 自動ダッシュ(操作設定)
恐らく現在も内容にほぼ変化はないだろう.
GA を踏まえた結果,現在プロシーンでは次の 2パターンのロードアウトに事実上限定されている.
SMG の場合,
- メイン:AK-74u
- サブ:Diamatti
- タクティカル:フラッシュ
- リーサル:セムテックス
- フィールドアップグレード:トロフィーシステム
- パーク:フラックジャケット・タクティカルマスク or エンジニア・ニンジャ
- ワイルドカード:ロウブレーカー
AR の場合,
- メイン:Krig 6
- サブ:Diamatti
- タクティカル:フラッシュ
- リーサル:セムテックス
- フィールドアップグレード:トロフィーシステム
- パーク:フラックジャケット・リストック・ニンジャ
- ワイルドカード:ガンファイター
ちなみに武器のアタッチメントは AK-74u の場合,
Krig 6 の場合,
- サイト:マイクロフレックス or ミルストップリフレックス
- マズル:インファントリーコンペンセーター
- バレル:レンジャー
- アンダーバレル:フィールドエージェントグリップ
- マガジン:40ラウンド
- ハンドル:エアボーン弾性ラップ
- ストック:レイダーストック
Diamatti の場合,
- マズル:マズルブレーキ or コンペンセーター
- バレル:クロムバレル
- マガジン:24ラウンド
- ハンドル:エアボーン弾性ラップ
となっている.
プロ達と同じロードアウトを使用したいならこれを参考にするとよい.
終わりに
ここまでこの記事を読んでいる人は恐らくリーグプレイを早く始めたくて仕方がないといった状況であることは容易に推測できるので手短にまとめよう.
今回は最近落ち目になってきている BOCW でも唯一素晴らしいと感じるリーグプレイに関する話をした.
全ての作品でリーグプレイが実装されてきたわけではないため,少しでも興味を持った人は是非一度リーグプレイに触ってほしい.